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「カビ対策」完全マニュアル

第3章 カビはどこから、なぜ発生するのか?

3.3 換気不足とカビ発生の関係


室内のカビ問題を考えるうえで、換気の役割は非常に重要です。
換気は空気を入れ替えるだけでなく、湿気や汚染物質を屋外へ排出する機能を担っています。本節では、換気不足がどのようにしてカビ発生を招くのか、そのメカニズムを整理します。

このページでわかること
・換気が果たしている本来の役割
・換気不足がカビ発生に繋がる理由
・高気密住宅と換気の関係
・換気が不十分になりやすい場所や状況

1. 換気の基本的な役割

換気はカビ対策において大切!

換気には、主に次のような役割があります。

役割内容
湿気の排出水蒸気を屋外へ排出
空気の入れ替え新鮮空気の供給
汚染物質の除去カビ胞子・MVOCの低減

このうち、湿気の排出はカビ対策において最も重要な役割の一つです。

2.  換気不足がカビを招く仕組み

生活で発生する水蒸気で、室内が高温多湿になるよ!

換気が不十分な状態では、室内で発生した水蒸気が排出されず、空気中や建材表面に滞留します。その結果、次のような現象が起こります。

  • 室内湿度の上昇
  • 結露の発生頻度増加
  • 建材内部への湿気侵入
状態カビリスク
十分な換気低い
換気不足高い
無換気状態非常に高い

特に、日常生活で発生する水蒸気は量が多く、換気が機能していないと短時間で高湿度環境が形成されます。

3.高気密住宅と換気の重要性

高気密高断熱の家は換気が大切だよ!

近年の住宅は、省エネルギー性能向上のために高気密・高断熱化が進んでいます。これは快適性の向上につながる一方で、換気が適切に行われない場合、湿気が逃げにくいという側面があります。れています。

住宅特性影響
高気密空気が入れ替わりにくい
高断熱温度差が生じやすい
換気不足内部結露・カビ

このため、換気設備の計画・運用が不適切だと、カビ発生リスクが高まります。

4.  換気が不足しやすい場所・状況

家の中の様々なところで換気不足になっているよ!

換気不足は、住宅全体だけでなく、局所的な場所でも起こります。

場所・状況特徴
押入れ・クローゼット空気が滞留しやすい
家具の裏側空気の流れが遮断される
水回り水蒸気が集中
換気口の閉塞機能低下

換気設備があっても、フィルターの目詰まりや常時換気の停止によって、十分な換気量が確保されていないケースもあります。


5. 換気とカビ対策の考え方

換気は「空気を動かす」だけでなく、湿気をためない環境を作ることが目的です。

  • 換気設備を常時適切に運転する
  • 局所的な湿気源に対して重点的に換気する
  • 空気の流れを遮らない配置を意識する

これらの考え方が、カビ発生リスクの低減につながります。

5. まとめ

本節では、換気不足がカビ発生につながる仕組みについて解説しました。

換気は、室内で発生する湿気や汚染物質を排出する重要な機能を担っています。特に高気密住宅では、換気が適切に機能していないと、湿気が滞留し、結露やカビ発生を招きやすくなります。

カビ対策としては、単に換気設備を設けるだけでなく、正しく使われているか、空気が流れているかを意識することが重要です。

理解度チェック

  • 換気には湿気や汚染物質を排出する役割があること
  • 換気不足により、室内湿度や結露リスクが高まること
  • 高気密住宅では、換気の重要性がより高いこと
  • 局所的な換気不足が、カビ発生の原因になること
  • 換気は「設備の有無」だけでなく「運用」が重要であること


次節では、建物の構造・仕様とカビ発生リスクについて解説します。

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