その正体と生態
健康・建物・環境への影響
カビは人の健康だけでなく、建物そのものにもさまざまな悪影響を及ぼします。特に住宅や建築物では、見た目の問題にとどまらず、建材の劣化や性能低下につながるケースも少なくありません。本節では、カビが建物や建材に与える主な影響について整理します。
このページでわかること
・カビが建物に与える影響とは
・建物の汚染や変色ができる理由とは
・建材の劣化・強度低下の仕組み
・断熱材の性能低下とその問題
1. 建材表面の汚染と変色
カビが生えて見た目が悪くなった時には、菌糸が中まで入り込んでるよ!
カビは、木材や壁紙、石膏ボードなど、建物内部のさまざまな材料に発生します。これにより、黒ずみや斑点状の変色が生じ、建物の美観を大きく損ないます。

建材への影響
| 建材 | 主な影響 |
| 木材 | 黒変、シミ、表面汚染 |
| 壁紙 | 変色、斑点、剥がれ |
| 石膏ボード | 表面汚染、内部侵入 |
これらの変色は、清掃で一時的に除去できる場合もありますが、内部まで菌糸が侵入していると再発しやすい特徴があります。
カビは木材や建材を分解するから、気づいたら劣化していることが多いよ!
カビは有機物を分解する能力を持つため、木材などの建材を徐々に劣化させます。特に湿潤状態が長期間続くと、腐朽菌と呼ばれるカビが関与し、構造的な問題につながることがあります。

| 影響 | 内容 |
| 劣化 | 表面・内部の脆弱化 |
| 腐朽 | 木材の分解 |
| 強度低下 | 耐久性・安全性の低下 |
このような劣化は、外見からは分かりにくく、気づいた時には補修が困難になっているケースもあります。
断熱材にカビが生えると、不快な住環境になるよ!
断熱材は、室内の温熱環境を維持する重要な役割を担っていますが、カビが発生すると性能が大きく低下します。

カビそのものだけでなく、MVOC(カビ由来の揮発性有機化合物)が症状に関与している可能性も指摘されています。
| 断熱性能低下 | 冷暖房効率の悪化 |
| 吸湿 | 結露・カビ再発の原因 |
| 臭気 | 室内空気質の悪化 |
特に、壁内や天井裏など目に見えない部分でのカビ発生は、長期間放置されやすく、被害が拡大しがちです。
最近の家は、条件が揃えばカビが増えやすい特徴があるよ!

近年の住宅は高気密・高断熱化が進んでおり、適切な換気が行われない場合、建物内部に湿気が滞留しやすくなっています。
| 建物条件 | カビリスク |
| 結露の発生 | 建材の湿潤化 |
| 換気不足 | 湿気の滞留 |
| 水漏れ | 局所的な大量発生 |
このような条件が重なることで、カビによる建材被害が深刻化します。
本節では、カビが建物や建材に与える影響について解説しました。
カビは、建材表面の汚染や変色といった美観上の問題だけでなく、木材の劣化や腐朽、断熱材の性能低下など、建物の機能や耐久性にも影響を及ぼします。特に、見えない部分で進行するカビ被害は発見が遅れやすく、修繕コストの増大につながることがあります。
建物を長く安全に使用するためには、カビの発生を「見た目の問題」として軽視せず、湿度管理や換気、水分侵入の防止といった根本的な対策が重要です。
理解度チェック
次節では、カビが生活環境や財産に与える影響について、さらに具体的に解説します。