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「カビ対策」完全マニュアル

第4章 カビ汚染の調査・診断法

4.4 測定機器を用いた調査


五感による調査で得られた情報を裏付け、より客観的にカビ発生リスクや原因を評価するためには、測定機器を用いた調査が重要になります。本節では、カビ調査の現場で使用される代表的な測定機器と、その役割について解説します。

このページでわかること
・測定機器調査の目的と位置づけ
・温湿度・水分を数値で把握する重要性
・結露や漏水を推定するための機器
・換気状況を評価するための測定方法

1.測定機器調査の役割

測定器で数値としてカビを見える化するよ!

測定機器を用いた調査は、環境条件を数値として可視化することを目的としています。

数値化することで、

  • 状況の比較
  • 経時変化の把握
  • 報告書への反映

が可能となり、診断の信頼性が高まります。

2.   温湿度計・露点温度計

温湿度計・露天温度計を組み合わせてリスクを計算!

温湿度計

温湿度計は、室内外の温度と湿度を測定する基本的な機器です。カビ調査では、複数箇所・複数時間帯での測定が重要です。

測定項目評価内容
温度生育適温の確認
湿度カビ発生リスク

露点温度計

露点温度は、結露が発生する温度の目安を示します。表面温度と露点温度を比較することで、結露リスクの高い部位を推定できます。

3.水分計(含水率計)

建物内部の水分状態はとても重要!

水分計は、建材内部の水分状態を把握するために使用されます。

種類特徴
接触式表面・浅部測定
高周波式非破壊・深部推定

水分計によって、目視では分からない建材内部の湿潤状態を確認することができます。

4.   赤外線サーモグラフィカメラ

赤外線で、目に見えない異常を把握できる!

赤外線サーモグラフィは、表面温度の分布を可視化する機器です。

活用目的内容
結露推定温度ムラの確認
漏水推定異常冷却・加熱部位
断熱欠損熱橋の把握

直接カビを見ることはできませんが、カビが発生しやすい環境条件を把握するのに有効です。

5. 風速計・差圧計による換気評価

換気が機能しているかも重要!

換気状況の評価には、空気の動きを測定する機器を用います。

機器評価内容
風速計換気量・空気の流れ
差圧計室内外圧力差

これにより、換気設備が設計通り機能しているかを確認できます。

6. 測定結果の読み取りと注意点

調査の数値と人の感覚を組み合わせて判断することが大事!

測定機器による数値は重要ですが、数値だけで判断しないことが重要です。

注意点内容
一時測定状況を限定的に反映
測定条件天候・時間帯の影響
総合判断他調査との組み合わせ

測定結果は、ヒアリングや五感調査と組み合わせて評価する必要があります。

7. まとめ

本節では、カビ汚染調査における測定機器を用いた調査方法について解説しました。

温湿度計や水分計、サーモグラフィなどの機器を用いることで、目に見えない環境条件を数値として把握することができます。これにより、結露や漏水、換気不良といったカビ発生要因を、より客観的に評価することが可能になります。

ただし、測定結果は単独で判断するものではなく、これまでの調査結果と総合的に評価することが重要です。

理解度チェック

  • 測定機器調査は環境条件を数値化するための手法である
  • 温湿度・露点が結露リスク評価に重要である
  • 水分計で建材内部の湿潤状態を把握できる
  • サーモグラフィは結露や漏水の推定に有効である
  • 測定結果は他の調査と組み合わせて評価する


次節では、微生物学的調査(サンプリングと分析)について解説します。

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