その正体と生態
健康・建物・環境への影響
カビ汚染調査は、測定や分析を行っただけでは完結しません。重要なのは、それらの結果をどのように評価し、どのような形で整理・報告するかです。本節では、調査結果の評価の考え方と、報告書作成におけるポイントについて解説します。
このページでわかること
・調査結果を評価する際の基本的な考え方
・汚染レベルをどのように判断するか
・原因推定と対策方針の整理方法
・分かりやすい報告書を作成するためのポイント
カビの調査結果は総合判断で行うよ!
カビ調査の結果は、数値や画像、観察結果など、さまざまな情報の集合体です。評価にあたっては、一つの結果だけを切り取らず、総合的に判断することが重要です。

| 評価の視点 | 内容 |
| 環境条件 | 温湿度・水分状態 |
| 視覚情報 | 目視・サーモ画像 |
| 微生物 | 菌数・種類 |
| ヒアリング | 使用状況・履歴 |
これらを組み合わせることで、より現実的な評価が可能になります。
カビの汚染は法律で決められてないから判断が難しい!
カビ汚染の評価には、明確な法的基準が存在しない場合が多いのが実情です。そのため、以下のような参考値や比較評価が用いられます。
| 評価方法 | 内容 |
| 屋外比較 | 屋外との菌数差 |
| 空間比較 | 問題箇所と非問題箇所 |
| ガイドライン | 学会・業界指針 |
| 経験的判断 | 過去事例との比較 |
数値はあくまで判断材料の一つであり、状況に応じた解釈が求められます。
原因を特定しないと再発の繰り返し!

評価結果をもとに、カビ発生の原因を整理します。
| 原因区分 | 主な内容 |
| 水分要因 | 結露、漏水、湿気 |
| 構造要因 | 断熱欠損、熱橋 |
| 換気要因 | 換気不足、気流不良 |
| 使用要因 | 生活習慣、管理状況 |
原因を特定することで、再発防止につながる対策方針を立てることができます。
原因特定後の対策は、効果が高いよ!
対策方針は、汚染の程度や原因に応じて段階的に検討します。

| 対策レベル | 内容 |
| 環境改善 | 換気・除湿・使用改善 |
| 局所対策 | 部分的な除去・補修 |
| 構造対策 | 断熱改修・防湿 |
| 継続管理 | 定期点検・モニタリング |
調査結果に基づいた対策は、無駄が少なく、効果が持続しやすいという利点があります。
第三者にわかる報告書を作成することが大切!

報告書は、調査内容と結果を第三者にも分かる形で伝える重要な資料です。
| 項目 | ポイント |
| 調査概要 | 目的・方法の明記 |
| 結果整理 | 図表・写真の活用 |
| 評価 | 分かりやすい言葉 |
| 提言 | 具体的な対策案 |
専門用語を使いすぎず、読み手に配慮した構成が求められます。
本節では、カビ汚染調査の結果をどのように評価し、報告書としてまとめるかについて解説しました。
調査結果の評価では、数値や観察結果を単独で判断するのではなく、ヒアリングや環境条件と組み合わせた総合的な視点が重要です。また、評価の目的は原因を明らかにし、実効性のある対策につなげることにあります。
適切に整理された報告書は、対策実施の指針となるだけでなく、関係者間の共通理解を促す重要なツールとなります。
理解度チェック
次の章では、調査分析・報告を踏まえたうえで、室カビ対策の実践ついて詳しく見ていきます。