プロが教える
「カビ対策」完全マニュアル

カビ対策完全マニュアル目次

第1章 カビの正体とは?

その正体と生態

第2章 なぜカビは問題なのか?

健康・建物・環境への影響

第3章 カビはどこから、なぜ発生するのか?

発生原因とメカニズム

第4章 カビ汚染の調査・診断法

見えないカビを見つける

第5章 カビ対策の実践:予防編

カビを発生させないために

第6章 カビ対策の実践:除去・修復編

発生したカビへの対処

第6章 カビ対策の実践:除去・修復編

6.2 カビ除去の物理的方法

カビ除去の基本は、物理的に取り除くことです。殺菌剤を使用する場合でも、まずは菌体・菌糸・汚染物を物理的に除去しなければ、十分な効果は得られません。物理的方法は、汚染の程度や建材の種類によって適切に選択する必要があります。

このページでわかること
・物理的方法の基本的な考え方
・各除去方法の特徴と適用範囲
・建材別の注意点

・誤った除去方法によるリスク

1. 物理的方法の基本原則

見た目が綺麗になってもカビが残っている可能性があるよ!

物理的除去は、次の考え方に基づきます。

乾いたまま擦らない胞子飛散防止
表面だけで終わらせない根まで除去
材質を傷めない建材保全

見た目が消えても、菌糸が残存している場合があります。そのため、表層の清掃だけで完了と判断しないことが重要です。


2. 拭き取り(エタノール・界面活性剤など)

まずは拭き取りが基本中の基本!

最も一般的な方法が拭き取りです。

使用薬剤特徴適用対象
消毒用エタノール揮発性・速乾非吸水面
中性洗剤汚れ除去軽度汚染
界面活性剤汚染分解補助表面汚染

実務上のポイント

  • 事前に軽く湿らせて飛散防止
  • 一方向に拭き取る
  • 使い捨てクロス使用

吸水性のある建材では、表面拭き取りだけでは不十分な場合があります。


3. 削り取り・剥ぎ取り

内部にまで広がっている場合は拭き取りではだめだね!

石膏ボードや木材など、内部まで菌糸が侵入している場合は、物理的に削る・剥がす対応が必要になります。

表面削り木材軽度侵入
部分撤去石膏ボード内部汚染

内部まで侵食している場合、表面処理のみでは再発する可能性が高くなります。

 4. HEPAフィルター付き掃除機による吸引

普通の掃除機じゃカビが舞うだけ!

除去前後の清掃には、HEPAフィルター付き掃除機が有効です。

HEPAフィルターとは、粒子径が0.3μmの場合、99.97%の捕集率を誇る高性能フィルターです。「High Efficiency Particulate Air Filter」の略称であり、「超高性能エアフィルター」とも呼ばれます。空気の中に含まれる微粒子を高い確率で集められる性能が高いことが特徴です。

通常掃除機胞子再飛散
HEPA搭載機微粒子捕集

乾燥した胞子は非常に軽いため、通常掃除機では排気から再拡散する恐れがあります。

5. 高圧洗浄・スチーム洗浄

洗浄したら必ず乾燥することが大切!

外壁やコンクリートなどでは、高圧洗浄やスチーム洗浄が用いられます。

方法適用条件注意点
高圧洗浄外部・非吸水面水分残留
スチーム洗浄表面殺菌補助内部乾燥必要

室内での過度な水使用は、新たな水分供給源となるリスクがあります。

6. 建材別の判断ポイント

建材の種類で物理的な除去方法が変わるよ!

建材物理的対応
タイル・金属拭き取り可
木材状況により削り
石膏ボード深部侵入は交換
断熱材原則交換

多孔質材料は内部まで侵入しやすく、判断を誤ると再発につながります。

7. まとめ

本節では、カビ除去における物理的方法について詳しく解説しました。

物理的除去はカビ対策の基本であり、拭き取り・削り取り・吸引などを適切に組み合わせて実施します。建材の種類や汚染の程度に応じて方法を選択し、飛散防止と乾燥管理を徹底することが重要です。

また、物理的除去だけで完結せず、必要に応じて化学的方法と併用し、原因対策と組み合わせることで、再発リスクを低減できます。

理解度チェック

  • 物理的除去がカビ対策の基本である
  • 乾いたまま擦ると胞子が飛散すること
  • HEPAフィルター付き掃除機が必要であること
  • 多孔質建材では表面処理だけでは不十分な場合がある
  • 水の過剰使用が新たなリスクになること対応が必要になる

次の章では、カビ除去の化学的方法について解説します。

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